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民法改正

民法改正・民法が変わります

2019.11.29

今回から、2020年の4月から施行される改正民法について、シリーズで解説したいと思います。売買契約などの企業間でよく使われる契約書などでも、この改正に対応して修正が必要となりますので、留意が必要です。

今日は改正の経緯についてですが、新しい民法は令和2年4月1日から施行される予定です。新民法の施行までもう半年もありませんね。 さて、そもそもどうしてこのたび、民法の改正が行われたのでしょうか。

実は、我々社会の重要なルール・インフラである民法、それも、契約・取引にかかわる債権関係の規定は、明治29年(1896年)に制定されて以来約120年間、実質的な見直しがほとんど行われてなく、概ね明治29年の制定当時の内容のままでした。 でも、120年も経てば世の中は色々変わります。

つまり、この120年の間、我々の社会や経済は、取引量が増大するとともに、取引の内容が複雑になり高度になり、情報技術も発展し、様々な面で大きく変化しています。

民法というのは、取引に関する最も基本的なルールを定めるものですから、この社会や経済の変化に対応させる必要があります。 また、民法が定める基本的なルールの中には、裁判などでルールが形成されていき、条文に明記されていないため、法律の専門家ではない方にとって分かりにくいところがありました。

そこで、今回、民法のうち取引社会を支える最も基本的なインフラ部分である契約に関する規定を中心に、①社会・経済の変化への対応を行うために実質的にルールを変更する改正 と、②裁判や取引の実際の場面で広く受け入れられている基本的なルールを法律の条文上も明確にして民法をわかりやすいものとするための改正 を行うことになりました。

改正の項目は、小さなものまで含めると合計200程度あります。

社会の変化へ対応するための変更 分かりやすいものとするための明記
消滅時効についての改正 保証人の保護に関する改正 約款を用いた取引に関する規定の新設 法定利率に関する改正など 賃貸借に関するルールの明記 意思能力に関するルールの明記 将来債権の譲渡や担保設定が可能なことの明記など

具体的な改正項目、とくに社会の変化に対応するために、今までのルールを変更したところについて、次回以降に詳しく説明します。


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